趣味の書道・京都・写真をつれづれなるままに
2013年07月13日 (土) | 編集 |
私は道に迷っていた。4年前、京都の東天王町のバス停に降り立った時、
「東天王町」というバス停が複数あることに気づいた。
自分が考えていたバス停の位置とは、違う。

暑い日だったので、近くの小川に掛かる橋のたもとの、柳の下に移動した。
ガイドブックの地図を広げ、「どうしたものか」と考えていた。

すると橋から続く長い坂の上から、自転車に乗ったおばちゃんがすごい勢いで
「シャーッ」と降りてくると、目の前で「キキキキキッ」と急ブレーキで止まった。
そして一言、大声で、
「よかったーっ!」。

効かないブレーキが効いて止まれたからなのか?
続いてまた大声で、
「助かったーっ!」。

間違いない。小川に突っ込まなくて助かったのだろう。
おばちゃんは、自転車のスタンドを慌ただしく立てながら、私に向かってこう言った。

「岡崎中学って、どこぉぉぉぉぉ?」
汗まみれの顔で、泣き出しそうだ。

事態が飲み込めず、ガイドブックを手に呆然としている私に畳み掛けて再び、
「サッカーの試合、始まってるのぉー!!」。(そんなん、知らんがな)

右手の人差し指で腕時計を激しくコンコンコンコンと叩きながら、迫ってきた。
私は事態を察した。ガイドブックで岡崎中学を探す。しかし、おばちゃんの
焦りが伝わってきて、地図が出てこない。焦れば焦るほど、出てこないのだ。

おばちゃんは、また右手の人差し指で腕時計を激しくコンコンコンコンと叩きながら、
「早く!早くーっ!」とせかす。

「ありました!この坂を下って交差点を越えて、しばらく行って左です!」

それを聞くや否や、おばちゃんは自転車に飛び乗り、すごい勢いで走り出していった。

「ありがとぉぉぉぉぉ!」と叫びながら。


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